2012年08月23日

メルマガ 2012.08.23号

「軽減税率」
先日、税と社会保障の一体改革関連法案が国会を通過。これにより、消費税が、現状の5%から2014年4月には8%、2015年10月には10%に段階的に引き上げられることが正式に決定しました。
それに伴い、公明党を中心に「軽減税率」の導入議論が盛んになってきています。そこで、今日は、根本的に軽減税率って何なのか?問題点はどこか?について解説していきたいと思います。
消費税は、所得によって税率が変わる所得税(累進課税と言います!)などとは違い、全ての国民に平等な税率が課せられるため、低所得者ほど負担が大きく感じます。これを「逆進性」といいます。
例えば、月10万円しか使えないAさんにとって、5%分の5000円使えるお金が減るのと、月100万円使えるBさんが5万円使えるお金が減るのとでは訳が違いますよね。もともと10万円しか持ってないAさんにとって5000円使えるお金が減ることは死活問題です。
このように消費税は一見平等な税金ですが、実質的な負担で考えると低所得者に負担が大きい税制度です。
よって、消費税増税に伴い、低所得者に対する何かしらの対策をするべきと民主党をはじめ各党は考えています。
その一つの案として、「軽減税率」案があります。軽減税率とは、食料品や医薬品といった生活必需品などの税率を、標準税率に対して低く設定する仕組みで、現在EU各国などで広く適用されています。
例えば、ドイツでは標準税率19%に対して、食料品や水道代、新聞などは7%に設定されています。また、イギリスでは標準税率に対して、食料品、子供用衣服、新聞などは0%です。
しかし、一見明確で分かりやすそうな制度ですが、問題点もあります。線引きをどうするかということです。これはかなり難しい問題です。
イギリスではクッキーは0%ですがチョコチップクッキーは20%、ドイツではミネラルウォーターは19%ですが、牛乳は7%など、フランスではキャビアは19.6%ですがトリュフとフォアグラは5.5パーセントなど・・・
食料品ってどこまで?生活必需品って?と各国でもこの線引きをめぐって常に裁判になるほどです。
それに対して、民主党は「給付付き税額控除」という方法を提案しています。これは、一定以下の所得の世帯に対して、所得税の軽減(場合によっては給付)をするものです。これにも問題点はあり、「給付付き税額控除」を導入するには全国民の所得を正確に把握する必要があります。実際それが可能なのか、国家がそこまでしていいものなのかという考えもあります。
今後も議論は続きそうですね。
posted by IKJ at 20:45| メルマガバックナンバー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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