2013年01月12日

衆議院選挙を振り返って

「衆議院選挙を振り返って」
今週日曜日、衆議院選挙が行われました。結果は、自民294席(公示前118)、民主57席(230)、維新54席(11)、公明31席(21)、みんな18席(8)、末来8席(61)、共産8席(9)、社民2席(5)、大地1席(3)、国民1席(2)、無所属5席と、自民党の圧勝で終わりました。
この獲得議席数について、今日は考えてみたいと思います。
選挙では、いくつか大切な数字があります。
まずは、「241」。これは、衆議院定数480名の過半数で、241席を単独で獲得できれば、ほとんどの法律が通すことが出来ることになります。ですから、ほとんどの党はまずはこの241席を獲得する事を目指します。
次に大切な数字は、「252」。これは安定多数といわれ、この議席数を確保すれば、全ての常任委員会で半数以上の議席を確保できるため、衆議院では、全ての法律を通すことが可能になります。しかし、法案を最終的に可決するには、参議院を通過させる必要があります。
そして、「320」。これは、衆議院定数の3分の2にあたる人数で、これはたとえ参議院で否決された法案であっても、衆議院で3分の2以上の賛成で再可決できることから、実質的に320席獲得することで、全ての法案が可決できるようになります。
また、「51」、「21」、「10」も意味合いを持つ議席数です。「51」は内閣不信任案や予算案を提出するのに必要な議席数(民主・維新が上回った)。「21」は予算案以外の法案を提出するのに必要な議席数、「10」は党首討論に参加するのに必要な議席数です。
今回、自民党と公明党を合わせて、325席の議席を獲得しました。自公連立が確認されているので、自民公明で、他の野党の協力が一切なくても全ての法律が通せる状態になったということです。
しかしながら、未だ参議院では自民公明でも、過半数の議席を持っていません。もちろん前述のとおり、衆議院で再可決することは可能ですが、衆議院で再可決するには一度衆議院を法案が通過したのち、最大60日間の時間が必要です。
ですから、325席獲得した自公連立政権も、本当の意味で、安定した政治を行っていくには、来年8月の参議院選挙で過半数を取る必要があります。
ゆえに、来年の参議院選挙が本当の戦いになるといわれているんですね。そこまで、自民党安倍総裁がどういう政権運営をしていくのか、国民も刮目しておく必要があります。さあ、26日安倍新首相が誕生します。
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総選挙の仕組み


日本の衆議院の定数は480名。その480席全てが今回の選挙では改選されます。(だから「総」選挙。参議院選挙のときは常に242席のうち半数の121席しか改選されません。)
日本の衆議院選挙制度は「小選挙区比例代表並立制」というもので、480席のうち「小選挙区制」で300議席。「比例代表制」で180議席選出されます。
「小選挙区制」とは、ひとつの選挙区から1人の当選者を選ぶ形式のことで、全国を300区に分割します。ですから、当然人口の多い地域は区割りが多く(東京は25区)なり、人口の少ない地域は区割りが少なく(島根は2区)になります。小選挙区制はいわゆる生徒会長選挙と同じ形式なので、イメージしやすいですよね。
それに対して、「比例代表制」とは政党に投票する選挙形式です。比例代表は小選挙区とは違う区割りで、全国11区に分けられます。例えば、東京は小選挙の25区を全てまとめて、ひとつの比例代表東京区として、区割りされ、定数は17名与えられています。ですので、有権者は投票時は投票用紙に「政党名」を記入をし、各党に投票された票数を元に(ドント方式というやり方で)各党に議席が配分されます。
その後、各党が選挙前にあらかじめ提出した名簿を元に名簿の名前の上位のものから順番に当選者を確定します。これを拘束名簿方式といいます。
ただ、衆議院選挙の難しいところは、候補者が小選挙区と比例代表に重複立候補できるところです。重複立候補すると小選挙区で落選したとしても、比例代表で多くの議席が獲得できた党に所属していると「復活当選」することがあります。
その際、復活当選をさせる順位は小選挙区での惜敗率が使われます。惜敗率とは当選者の票数に対して、何パーセントの票が取れたか?という割合で、これが高ければ高いほど、優先順位が高くなります。
ですので、日曜日に投票所に行くと、(1)小選挙区に「候補者」の名前を書く投票用紙と(2)比例代表で「政党名」を書く投票用紙の2枚を投票することになります。今から、この2つの投票先をしっかり考えてみたらいいですね。
ちなみに、選挙は政治がまったくわからなくても、万が一適当に投票をするにしても、絶対に投票には行ったほうがいいです。それがこれからの日本の末来を正しい道に導いていくことになります。20歳になって初の総選挙、頑張って時間を作っていってみてくださいね!
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iPS細胞


先日、2012年ノーベル医学・生理学賞が発表され、京都大学の山中伸也教授の受賞が決定しました。今日は、山中教授が率いる研究グループが世界で始めて作成し、受賞理由にもなったiPS細胞について、解説します。
日本語だと、人口多能性幹細胞と呼ばれ、iPSは英語のinduced pluriopotent stem cellsの頭文字をとったものです。当時流行していたiPodのように世界に普及してほしいということで、敢えてiは小文字にして、山中教授自身が命名しました。
iPS細胞のすごいところは、万能細胞という1つの細胞からあらゆる体の組織が作り出せる細胞であるというところです。
例えば、人間の皮膚の細胞をいくら培養したところで、心臓が出来るということは普通あり得ないですよね。しかし、人間ももともと一つの細胞(=受精卵)です。このように、1つの細胞が何にでも分化して、最終的にあらゆる器官になりうる細胞を万能細胞といいます。
この万能細胞が、生物の皮膚などの細胞を取り出し、それにたった4つの遺伝子を導入するだけで出来てしまうのが、iPS細胞です。このiPS細胞を人間に応用できれば、今まで医療技術では再生し得なかった、歯や脊椎などをiPS細胞から作り出すことが出来たとしたら、従来の医療の可能性を大きく広げるかもしれない技術になります。
再生医療については、従来から研究が進められており、2007年には万能細胞の一種であるES細胞を発見した教授がノーベル賞を受賞しています。
しかし、このES細胞はひとつ問題がありました。ES細胞を作成する過程で、受精卵を壊し、核を取り出す工程があります。これが、(壊さなければ一つの命としてなりうるはずの)命を絶っていることにならないかという生面倫理上の問題がありました。
そこで、登場したのが今回のiPS細胞です。iPS細胞は皮膚など、理論的にはあらゆる細胞から作り出せるためこうした生面倫理の問題をクリアした万能細胞ということが出来ます。
近い未来、病気の治療といえば、薬を飲むのではなく、iPS細胞から作り出した自分の体の一部を取り替える。そんな時代が来るかもしれません。
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