2012年07月08日

メルマガ2012.06.29号

「レアアースとは」
レアアースとは、「希土類」とも呼ばれる17元素の総称で、その生産量が極めて少ないことが由来になっています。(レア=rare=稀)
用途としては、液晶テレビやスマートフォン、ハイブリッドカーなどに使う最先端材料に使われており、ほんの少量を添加するだけで性能が飛躍的に向上することから、日本のものづくりにとって欠かせない資源の一つになっています。実際、世界の年間消費量の半分を日本で消費しています。
それに対して、レアアースの産出は非常に偏っており、世界の産出量の95%以上を担っているのが近年の現状です。このことが政治的、外交的に大きな影響を与えています。
尖閣諸島沖で発生した中国漁船衝突事件以降、中国は日本向けのレアアースの輸出を一時停止するなど、レアアースの輸出を外交カードの一つとして使ってきています。これに対し、日本を筆頭とする先進諸国は中国政府に抗議をしていますが、中国側からの大きな改善は見られない状況が続いています。
そこで、日本のものづくりを守るためにも中国以外からのレアアースの調達の道を模索し続けてきていました。
近日、日本の排他的経済水域(200海里以内)で大規模なレアアースが埋蔵していることが発覚しました。その量も少なめに見ても日本の現在の消費量で220年分という莫大な量があると見積もられています。
海底から掘り出さなくてはならないので、もちろんこれを利用するには、技術的にはハードルがありますが、採掘技術が確立されれば、レアアースの不足が一挙に解決されるだけでなく、日本が資源大国になることすら出来るかもしれないとてつもない発見といえるかもしれません。
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メルマガ2012.06.22号

雨の日が続いています。
しとしと、ぱらぱら、ざあざあ、日本語ほど擬態語の多い言語は他にないといいます。感情や状態など音のないものに音を与えたのは日本人の感性の豊かさゆえかもしれません。
さて、今日は国内がドタバタの政局劇の合間に、スパコーンと1位をアメリカに奪われてしまったスパコンについて解説します。

「スパコンって何?」
「2位じゃダメなんですか?」
一時事業仕分けの対象になり、予算の凍結が決まったスーパーコンピューター事業。ノーベル化学賞野依良治教授などの猛反発などもあり、再度予算が下りることが決定しました。
その日本のスーパーコンピューター事業の旗頭である「京(けい)」が先日世界一の座をアメリカの「セコイア」に奪われました。
そもそもスーパーコンピューターって何なのか?なぜ1位にならないといけないのか?ということを今回は解説していきます。
そもそも「コンピュータ」というのは、電気回路上で計算を行なう計算装置のことです。皆さんが良く利用するのは「パソコン」つまりパーソナルコンピューターという個人向けのコンピュータですよね。
もちろん計算装置とは言えども、電卓のように計算しか出来ないわけではありません。皆さんもパソコンでレポートを書いたり、インターネットで検索をしたり、動画を見たりしますよね。
これらの操作は全てコンピューターの中で一度数値や数式に変換されて、その計算結果をまた文章や動画や画像という形で、ディスプレイに表示させています。ですから、動画を見せてくれたり、プリントをしてくれたりと、何かと便利なコンピュータの中では計算しか行なわれていません。もっと究極の事を言うと、足し算しか行なわれていません。
これがコンピュータが計算機といわれるゆえんです。
ですから、分かりやすくいえばスーパーコンピューターというのは、この計算が猛烈に速い装置です。10.51ペタフロップスといって、1秒間に足し算を1京回以上することが出来る速さです。(「京」というネーミングの由来ですね。)
現在発売されているパソコンの中で最速のパソコン(CPU)と較べても、20万倍以上のスピード差があります。例えるならば、パソコンがカタツムリだとしたら、スパコンはジェット機ぐらいのスピードがあります。
じゃあそんなに早く計算が出来ると何がいいのか?別に簡単な計算をする分には、全く違いを感じませんが、複雑な計算をする場合には非常に有効です。
複雑な計算というのは、例えば地震の際の津波のシミュレーションだとか、気候変化のシミュレーションだとか、こういったものの中には、普通のパソコンで計算をさせると答えが出るまで1年以上かかるものもあります。計算スタートを押してから、答えが表示されるまで1年かかるということです!
そんなの待ってられないですし、例え計算式に間違いがあったとしてもエラーが出るのも1年後ですから、間違っていた時の1年後のショックは計り知れないですよね。そんなときにスパコンは活躍します。
20万倍つまり、1年かかる計算を約2分半で終える速さです!これだけ速く計算を終わらせてくれれば、今まで複雑すぎてシミュレーションが出来なかった現象もすぐに計算結果が出て、分かってくるかもしれないですよね。
このようにスパコンが実現することによって、解明しうる科学現象は計り知れないほどあります。ですから、スパコンの開発というのは国にとって技術と科学の象徴といっても過言じゃありませんし、将来的にはスパコンの性質がその国の科学技術レベルを決めるという時代が来てもおかしくありません。
よって、科学者達は猛反発したわけですね。
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メルマガ2012.06.05号

昨日、第3次野田改造内閣が発足しました。
小沢元代表と決別し、自民党との協議に移るのか?はたまた総選挙になるのか?今後の野田内閣に注目です。
いずれにしても眉をひそめたくなる政局を、少しは忍んだらどうかと言いたい。目指すのが更なる高みなら少し前倒しの総選挙も受け入れる矜持を持ってもらいたい。久しぶりの初志貫徹の首相の自負があるのなら雄雄しい幕切れをして欲しいと思います。
違う総選挙が混ざってるって?さあ6月もヘビーローテーションでレッスン頑張ります。
「電力自由化(後編)」
前編で解説したように、一見いいこと尽くめの政策である電力自由化がなぜ今まで実施されてこなかったのか?これには、国(経済産業省)と電力会社の癒着が裏にあります。
それには、まず電気料金が決まる仕組みを知る必要があります。
現在、電気料金は「総括原価方式」という方法で決められています。「総括原価方式」とは、電力供給に必要な燃料費や人件費に、一定の利益を付加して電気料金を決める方式です。これは、電力会社は人件費がどれだけ増えようが、燃料費が増加しようが、一定の利益が出る仕組みになっていることを意味します。
一般的な企業であれば、ライバル他社との価格競争の後、価格が決定し、その価格で利益を出すために、いかに経費を削減するかというコスト削減などの企業努力が必要になります。しかし、電力会社は「総括原価方式」により、コストに対して常に一定の利益を付加できるので、一切企業努力(人件費を削減したりなど)が必要のない会社になります。
かといって、地域に1社しかない電力会社ですから、住民がその電力会社がどんな価格設定をしても買うしかなく、場合によっては不正に高い電気料金を負担しなくてはならない場合も考えられます。これが、独占による恐いところです。
本来、そういった独占の弊害が起きないように監視するために、国(経済産業省)が電気料金の認可をしています。しかし、このことが経産省にとって、電力会社を都合のいい隠れ蓑にしています。
なぜかというと、いわゆる「天下り」が経産省から電力会社に流れているからです。普通、一般的な企業は、天下りを受け入れるとその分の給与も支払わなくてはならないため、なるべく受け入れたくないのが本音です。(もちろんその裏で様々な癒着が起きているのも事実ですが)それは、天下りによって増加した人件費が利益を目減りさせるからです。
しかし、電力会社はそういったことが起きない会社です。もう分かりますよね。たとえ、天下り官僚が流れてきて、人件費が増えたとしてもそれを電気料金に付加すればいいだけですから、常に一定の利益を確保できるわけです。
しかも、その天下り分の人件費を含まれた電気料金を認可するのも、天下りを受け入れさせている経産省なので、「天下りを受け入れてくれた分は、電気料金の値上げを認めますよ」という約束の下で、天下りを都合よく受け入れさせることができる構図になっているわけです。
ですから、電力会社がらみの政策はなかなか進みにくい傾向にあります。しかし今回東日本大震災を発端に、電力会社と経産省の関係性にも批判の声が高まっており、国としても看過できないレベルになってきているということです。
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